ムニエルを作ろうと思って、いつも新鮮な魚をおいているスーパーに行きましたが、魚屋さんが席を外していて、なかなか現れません。店に誰もいないなどということは日本ではあり得ませんが、エジプトではしょっちゅう起こることで、気長に待つしかありません。
大分待っても来ないので、隣の肉屋さんの店員が気を利かして、何が欲しいんだと聞いてきました。(ここの魚屋と肉屋はいつも買いに来ているので、顔見知りになっている。)
で、ボルティという鯛のような魚がありますが、その切り身になっているものが1枚だけあ
ったのでそれを包んでもらいました。
その後店内を1周してレジに向かうと、「チョット待て」、と言って魚屋さんが追いかけてきました。どうしたんだと聞くと、「この切り身は昨日のだ、取り替える」と言って、持ち去りました。まあ確かに比べてみると少し色も悪く古いかもしれませんが、一般的に古い物やいたんだ物を平気で売っているエジプトの日常ですから、その対応に少しビックリしました。
スークや観光地やタクシーで、いつもぼったくられたり値段交渉に神経を消耗させられているので、余計ありがたさが胸にしみます。魚屋さんの方がよっぽど商売上手です。やっぱり、お互い気持ちよく商売した方が良いのに、この国の観光産業のホスピタリティー精神は、なかなか期待に応えてくれません。生活がかかっており、稼ぐのに必死なのでしょうけど、騙してでも今儲かれば良い、という商売人が多すぎます。そういう、品性のない人種はどこの国にでもいますが。
さばき終わったその店員は、いつものように、日本語の決まり文句「こんにちは、おはようございます。ありがとう。」と言って魚を手渡してくれました。愛すべきエジプト人です。
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