2018年9月9日日曜日

Egypt-Japan School の開校、またもや延期

エジプト教育省
今週、エジプトに新しい日本式の学校が40数校オープンする予定でしたが、こんな突貫工事じゃ9月上旬開校は無理でしょう・・・と内心思っていました。

案の定、9月下旬に延期、と突然発表されました。
(・・・祝日の振替日を5日前に政府発表で突然変更するお国柄です。)
また、この国の豪腕なところは、ある意味子どものためを思ってなのか、一般の公立学校の新学期もそれに合わせて全国一斉に延期を決めたことです。

開校まであと1ヶ月を切っていた段階で、指導者研修は継続して行ってはいたものの、校長も、教員もまだ決まっていないし、そもそも生徒募集も始まっていないという状況でしたから、延期という知らせは、別に驚きません。むしろ当然だと思っていました。

しかしその決断が、あまりに遅すぎます。
しかも、現状では9月下旬というのも怪しい気がするし、無理があります。と言うのは、相変わらず今日に至ってもまだ校長・教員人事は決まっていないし、生徒募集もまだという状態だからです。これでどうして再来週、新規開設校をオープンできる根拠があるのか、不思議でなりません。

行事やイベントの準備が2日前まで全く進んでいなくても、前日と当日になって、ギリギリ帳尻を合わせる、というエジプト人の姿を何度も見てきているので、その瞬発力や適応能力・調整能力の高さに、普段から大変驚き感心していますが、学校建設とそれを一緒にされてはたまりません。しかも未知のプロジェクトを立ち上げようというのですから、日本人の目から見れば、あまりにも雑な、無計画、無責任な対応に思えます。ハード面の管理、人事、広報等については全て教育省が管理し、日本側は「特別活動に関わる教育内容」以外は一切タッチしないことから、余計イライラが募ります。

右側別館:教育プロジェクトチーム入居
とは言え、あまり責める気になれないのもまた事実です。チームを組んでいるエジプト人指導者たちは、こんな事態に至っても、変わらずとても精力的で、建設的で、なおかつ、とても明るく、非常に楽観的なのです。時間や約束事にめちゃくちゃルーズですが・・・(^^)

シャウキー教育大臣
そして、新しい教育改革を呼びかけ担っている教育大臣は、元カイロ・アメリカン大学の教授で元ユネスコ・カイロ支局長です。実務経験はなく、まだ組織的混乱を上手に制御できていないように見えますが、彼の発するコメントの一つ一つが、非常に理知的で説得力があり、かつOECDやユネスコの教育理念を真正面に掲げた、21世紀の世界基準を新たに切り拓こうとする夢や意志に溢れた理想的でダイナミックもので、聞いていてワクワクするほど楽しくなります。

正直、日本のこの間の歴代文科大臣とは、比較するのも恥ずかしくなるほど魅力的に映ります。

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