2017年4月14日金曜日

ミニ学園祭と日々の楽しみかた  



大学の授業のお手伝いをした関係で、学部学科の発表会「Japanese Culture Day」に招かれました。研究発表と、日本文化紹介と実演ということでしたが、かつて、日本の高校の英語科で行っていた「English Day」のようなものだろうと思っていたのですが、会場そばまで近づくと、既に身動きのとれないくらいの人だかりでした。

これって、どちらかと言うと、日本の高校・大学の文化祭・学園祭ってやつではありませんか。学校祭とか、大学祭のようなものは無いとは聞いていましたが、ちょっと形を違えて似たようなことはやっぱりやっているんですね。まあ、冷静に考えると、ここ1つの大学生の数だけでも、全学部合わせてで10万人いるわけですから、そもそも、大学祭なんて一斉にやるとパニックになるかもしれませんね。

人混みをかき分け進むと、講堂脇の空間や廊下では、折り紙の作り方・実演、アニメ作品や書道の作品展示・パフォーマンス、(一人一人に筆で名前を日本式発音で書いてあげるのが大人気でした)、着物の試着・着付け、日本のアニメグッズや小物類の販売、寿司(巻物)・漬け物・お好み焼きコーナーがあり、

そして、講堂内では、ビデオを通して日本の文化・生活・社会の紹介、そして、歌、踊り、演劇、コント、コスプレ・パフォーマンス(単なる仮装でなく、ショートコント、パフォーマンスがなかなか見せる)、
それから、何故か芸者の白塗りメイクアップ教室、そしてアニメソング対抗カラオケ大会(「キャプテン翼」やら「名探偵コナン」その他、よく知らない日本のアニメ作品を、皆さんよく知ってる。しかも、会場全体で大盛り上がりで唱和する姿には圧倒されました。日本だと、何かとアニメお宅っぽくてマイナーな雰囲気ですが、来場していたエジプト人が、みんなで合わせて一緒にノリノリで歌い出すものだからビックリでした)


 ヨサコイ・ソーランもよく頑張ってましたね。

 
 311東北大震災追悼の歌も、ちょっと音程が気になる所もありましたが、逆に却ってエジプト人の優しさや心の温かさがじんわりと伝わってきました。

 

もうすっかり忘れてしまっている(忘れたふりをしていたり、「No problem. Fukushima is under control, and far from Tokyo」 などと、人事のように無責任な人もいる )日本人も多いだけに、一層彼らの pure な歌声に、とてもしんみりとさせられ聞き惚れてしまったのです。


何より考えさせられたのは、スタッフそれぞれの気持ちや、来場していた他の学生や保護者、高校生のまなざしがとても温かく感じられたことです。

ひとつひとつの説明やパフォーマンスに対して、割れんばかりの拍手を送り、一緒に歌ってくれと言うと、ホントに大合唱が始まったり、そして、最後の実行委員会・スタッフの、後片付けをしながら自然発生的に盛り上がったアラブの踊りは、見ていて感動しました。何かをやり遂げた充実感と喜びが素直に表れ、みんなでしばらく踊り続けていました。

ああ、この人たちは、いい楽しみ方してるなあと思いました。日本人は、どこかに喜びというものを、置き忘れているような気がします。

そして最後はおきまりの写真撮影大会。みんな明るくホントに仲が良い。ずっとこのままでいて欲しい。


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