2017年5月25日木曜日

ラマダン


ファヌース(ラマダン・ランタン)
 玄関前に飾って夜道を照らす習慣で、10世紀ファーティマ朝から続いているそうです

 今週末から、ラマダンと呼ばれるイスラム教徒にとっての断食月が始まります。イスラム暦9月のことなのですが、太陰暦で計算しているため、毎年10日前後ずつ繰り上がっていきます。今年は5月下旬から6月下旬までです。

約1ヶ月もの間、夜明けから日没までのすべての飲食が禁じられていますが(病人・妊婦・老人・子どもは除外される)、ちょうど暑い時期と重なっているなので、大変な修行だなと思います。宗教的には、飢餓を一時的に体験することによって、欲求や雑念を払い、自己犠牲の精神や貧しい人への共感を育み、生きていることの神への感謝を捧げることを目的にしているのだそうです。


ラマダンお菓子セット
ラマダン食料セットの中身
街中には、ランタンやお菓子セット、食料セットなど、ラマダングッズが店先に並べられています。きらびやかな装飾品やクッション、服飾品なども特別仕様で、ホントに一大行事のようです。

お菓子セットや食料セットは自分の家庭用というだけではなく、恵まれない人にプレゼントするのだそうです。

知り合いの中小企業の社長さんは、毎年30人ほど、従業員や知人にプレゼントすることになっているそうで、収入減と物価高の中、今年のラマダンは本当に苦しいと、嘆いておられました。

日没後は儀式というかお祭りのようなイフタールという食事を、ゆっくりと家族や友人と摂ります。 そして、ラマダン明けは、イードと呼ばれる盛大なお祭り(祝日)が3日間続きます。


外で実際にその様子を見たかったのですが、今年は、ラマダン期間の「イスラム国」によるテロ予告が宣言されているため、夜間外出禁止令が出ています。残念ながら見ることが出来ません。

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