ある日、カイロ大学正門前で、作業員が地面に敷いてあるタイル煉瓦をツルハシで剥がしていました。補修処理かなと思って見ていましたが、次の日になると、それがどんどん広がり、何日かすると、外周の通路部分のタイルが全部剥ぎ取られました。
大学前通りは、自動車用道路も歩行者用道路もきちんと整備され、他の市内道路よりもはるかに平坦で美観も保たれていました。従って、大して破損しているふうでもないので、傷んだ数カ所を部分的に補修するのだなと思っていたのですが、まさか全部ひっくり返すとは思いませんでした。もったいない。
ひょっとしてカイロ大学周辺は1年に1回取り替えるとか決まっているのかもしれませんが、補修しなければならない道路は、市内には山ほどあります。瓦礫が飛び出ている道路や陥没している道路、段差があって凸凹な道路、いきなり砂地の露出している道路、さらに、歩行者の通行を妨げたり完全に遮断する、傍若無人な駐車の数々、ホントにカイロの町は歩きにくいです。何より、オープンゴミ捨て場と化している道路があまりに悲惨。
だから、カイロ大学の周辺道路のタイル総入れ替え工事に、非常な違和感を感じました。
もっとやること他に一杯あるでしょう!!
約2週間後、大学周辺のタイル通路はすっかり元通りになりましたが、確かに一件綺麗になったようには見えますが、もう早速ゴミがたまりj始めているし、タイルの破片が放置・散乱しているではないですか。何かスッキリしないし、優先順位を間違えているような気がします。
日本でも時々似たような光景に出会います。
2月、3月になると急に予算消化的に道路工事が始まったり、この前も同じところやったではないかと思う所をまた掘り返してみたり。何で1回にまとめてしっかりやらないんだ、といつも思っていました。
カイロ大学はエジプトを代表する大学です。ひょっとして別格の手厚い保護を受けているのでしょうか。
日本にいたとき、大地震で被害を受けた同地域の2つの学校の顛末を目の当たりにしたことを思い出します。
一方は地域「トップ校」、もう一方は定員割れの工業高校。「トップ校」はすぐに修復が始まり、損傷規模の比較的大きかった工業高校は、手つかずでした。露骨です。
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