高校3年最後の試験風景 (by アル・アハラム) |
エジプトの大学入試=高校卒業試験は、普段の中学や高校の定期試験と同じ、1日1科目か2科目しか実施しませんので、選択科目も含めると、試験は約3週間も続きます。日本の大学入試とは大違いです。
また、エジプトの大学入試は、高校卒業試験も兼ねた全国統一試験(私学希望者も同じ)なので、その成績結果によって、大学進学先や学部が決まります。生徒は、試験結果の持ち点を踏まえて進学希望の大学・学部に願書を出し、そこで合否が決まるのだそうです。不合格になった場合は、すぐに、同じように願書を別の大学・学部に提出し、そこでまた審査を受けます。
またダメだったら、また次と、チャンスは約20回あり、大体一般的には、遅くとも2週間以内にはほぼ全員が進学先が決まるそうです。
日本のように各大学所在地まで受験しに行く、という必要が無いので、学生にとっては有り難いことです。また、どの大学に合格できるかは、成績の持ち点と大学・学部の定員とで決まります。かつて行われていた都立高入試の学校群制度の、全国版に少し近いものがあります。
なお、授業料は、国公立については全て小学校から大学まで無料です。しかも、強固な学歴社会ですから、そのため、国公立の大学が、1つの大学につき、学生数10万人とか20万人にもふくれあがり(カイロ大学23万人)、マスプロ教育を余儀なくされています。私立も欧米系の学校が幾つかあるのですが、授業料が高額なので、一般庶民は入学できません。
今回は、たまたま入試がラマダンの最中なので、キリスト教系エジプト人と不公平が出ないようにとの配慮もあり、イスラム教徒の受験生は例外的に試験期間中の飲食が認められ、その分、埋め合わせの断食が試験後に課せられるのだそうです。
rt
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