2017年12月30日土曜日

イチゴの季節


寒くなってきてイチゴが出回るようになってきました。
スーパーでは1kg25ポンドと、最初まだ高かったのですが、最近は特売で1kg20ポンドと値段が下がってきました。

スーク(露天市場)ではどうかと思って、足を伸ばして覗いてみると、1kg12ポンドでした。日本円で約70~80円ですから激安です。

早速購入しましたが、細かいお金がありません。10ポンド札と5ポンド札を渡すと、お釣りがないということで、子どもが近所の露天商に両替をしに行きましたが、細かくならないということで戻ってきました。

すると、一見渋そうなお爺さんが、5ポンド札を返してくれて、明日、足りない分を持ってこい、と言われました。

ぼったくりのイメージが強いエジプトの商いで、こんなことを言われたのは初めてだったので、ちょっと感動しました。

もちろん、すぐに引き返して、その日のうちに足りない分を払いました。

2017年12月29日金曜日

ネット環境復活???

まだ不安ながら、超低速なネット環境復活!!

ウイルスバスターとバージョンアップFirefoxの相性の悪さが、
Windowsの更新の読み込みを妨げていたのが1つの原因と思われる。
何回も何日もかかかって更新に成功。

動画処理は相変わらず途中で切れたりするが、何とかHPアクセスや
画像処理が可能な状態に。

2017年12月16日土曜日

PC不良

電話会社、ネット配信業者に点検して貰ったところ、配信スピードも容量も特に異常無しとのこと。

ウイルスバスターとFirefoxのバージョンアップを同時期に実行した前後からの不調のため、PCの設定上のトラブルの可能性があり、引き続き点検中。

ウイルス感染についても、事前の自動駆除が数件発見されはしたが、本体への問題は無しと思われる。

アクセスに異常に時間がかかり、途中切断や画像等の読み取り不能等の障害があるため、ブラウザーをクロームに切り替えてみたところ、グーグルのネットワークのおかげか、Gmailは何とか使用可能に。

現地業者に依頼するのは不安なので、日本一時帰国まで、だましだまし操業する予定。

2017年11月23日木曜日

ネット環境不良

ネット環境不良によりアクセスできない状態が続いています。原因究明中。

2017年10月26日木曜日

エジプト日本学校 開校寸前に中止

建築中の「エジプト日本学校」
http://english.ahram.org.eg/NewsContent/1/64/280072/Egypt/Politics-/Egypt-postpones-opening-of-new-Japanese-schools-to.aspx

先週、新学期から1ヶ月遅れて EJ-School 8 校がやっと開校したと思ったら、入学選考漏れした親からの大量の抗議を受けて、急転直下、開校中止となりました。入学希望者の倍率は10倍以上だったということで、1万1千人が不合格になったのだそうです。

親からの抗議を受けて開校中止というのもなかなかなものですが、教員採用にも不透明な部分があったとのことです。というのは、他の公立校と比べて、給与が1.5倍~2倍(まだ最終決定ではない)と言われているからです。
もちろん、HR活動、清掃を始め、日本式特別活動を授業に組み込んで指導することで、労働時間も2時間ほど延びることになりますが。

おかげで、開校の見通しは立たず、結局、来年の9月までに、懸案事項を洗い出して再整備するとのことです。なかなかゴタゴタが続きます。

ちなみに、入学した生徒は、元の居住地の公立学校に戻されるのだそうです。

2017年10月23日月曜日

門番と受付

小学校の玄関入り口 (かなり頑丈)
ホテルや商業施設、スーパーマーケット、そして地下鉄など、屋内の施設に入るときには、必ず入口には門番と受付がいます。そして、お決まりの金属探知ゲートを通り、荷物検査を受けます。

さらに、政府施設や警察、大使館等は、ライフルを抱えた複数の警備兵が常駐しており、巡回なのか、イベント行事の時だけなのか、時折、銀行、大学等でも、ライフルを抱えたヘルメット軍服姿の警備兵が配置されています。

それだけ治安上の問題があるということなのでしょう。

学校施設も同様に、頑丈な門で閉ざされています。部外者が中に入るには、公的な身分証明書を提出し、校内からの確認・許可が無ければ門を開けてくれません。最近は、門番とも仲良くなり、やっと顔パスで入れるようにはなりましたが、驚くのは、保護者が学校に来ても、絶対に中に入れようとしないことです。以前に、「学芸会」のような発表会が中庭であった際にも、見たいと言って集まってきた親を、決して入れようとしませんでした。

安全対策上理解できないこともないのですが、そもそも学芸会の目的や意義を考えると、対応の仕方に違和感を感じます。

そのような状況ですから、学校帰りの子どもを迎えに来た親は、子どもが出てくるまで、外で座って待機しています。終業時近くになると、学校の門付近は、迎えの親で溢れかえります。


入るときもそうですが、出るときにも、一応声をかけて確認してから出ます。
ところが、学校校内だというのに、ちょっとしたハプニングがありました。

先日、ある学校で、正面玄関から入ったものの、まだ午前中の早い時間に用事があったので帰ろうとすると、門番がおらず(施錠されてるので)出られませんでした。職員にそのことを話すと、裏口から帰ってくれということになり、裏口に回りました。

ところが、そこにいた初対面の門番が、なかなか鍵を開けてくれません。
鍵を開けるのには1ポンド必要だと言うのです。

最初は冗談だと思ったのですが、盛んにあの手この手でチップを要求してくるので、いいい加減辟易しました。1ポンドくらいと思いつつ、いつも通っている学校でそんなことをされるのは納得できないので、言っている意味が全く分からないふりをして応戦しました。

たまたまそこに来客が来て、問合せのために門を少し開けたところで、すり抜けて脱出しました。(^0^)

その顛末を校長に告げ口したら、恐らく校長は怒って、即刻その門番を首にするだろうなあ、と思いつつ、その門番の、いじましくそこまでする生活苦も想定できるので、また今度会ったらちょっと話してみようかなと思っています。


2017年10月14日土曜日

地下鉄優先席


礼拝の時間である金曜の午前中だったので、地下鉄はガラガラでした。そのため、乗っていて初めて目にとまったのですが、乗車口近くの座席付近には、ちゃんと優先席がありました。

「この席は、お年寄りや助けを必要とする人の席です」とアラビア語で書いてあります。

でも、エジプト人には、この表示は、あってもなくても全く関係ないようです。
というのは、知らんふりしてちゃっかり座っているというわけではなく、お年寄りや妊婦、身体の不自由そうな人が乗車してきたら、近くに座っている人は、ほとんど例外なく、素早く席を立って、ここに座われと言って声をかけるのです。また、多少込んでいて立っている人が何人かいる状態で、次の駅で、座っていた人が降りる場面では、その付近で一番年長と思われる人に向かって、「ここ空いたから座れ」と声をかけるのです。

この助け合いの精神というか分かち合いの精神がイスラム教の教えなのかなあと感心します。

白髪交じりだからか外国人だからか、私もしょっちゅう声をかけられ、席を譲られます。老人という自覚はなく日本ではまだ経験したことがなかったことなので、最初はやや躊躇しましたが、最近はお言葉に甘えるようにしています。と言っても、まだなかなか慣れずに恐縮しています。

そんなエジプト人ですが、電車に乗るときの無政府状態は、毎回目も当てられません。
電車が到着すると、順番とか列とか関係なく、出入り口付近に一気に人が殺到し、ドアが開いた瞬間、乗る人、降りる人が、押し合いへし合い錯綜して揉み合いになるのです。 助け合いも分かち合いもへったくれもありません。電車の中での席の譲り合いをいつも見ているだけに、全く理解不能です。

ある日のこと、沢山の人が降りてきている最中だというのに、横から後ろから割り込んで乗り込んで錯綜している状況に呆れ、平常心を保ち、全員が降りるのを待ってから乗ろうとしていたところ、何と、ドアが閉まってしまいました(^o^)。 「ドアが閉まります」等の合図やベルはないので、当たり前のことかもしれませんが、理不尽というか、ちょっと納得できませんでした。

秋の味覚



                                 秋の味覚と言っても、やっと最高気温が30度を下回り、最低気温が20度前後ですから、まだまだ北海道の真夏という感じです。                                                                                          でも、秋なのかなあと思うのは、いつもの果物の露天商に、焼き芋とトウモロコシを見かけるようになったからです。                                                                                                                                  焼きトウモロコシは、ちょっと色も悪く干からびて、あまり食べたいとは思いません。焼き芋も、日本の味を期待していると裏切られます。何とか焼き芋ですが、当たりが悪かったのか、ヤーコンを食べているようで、あまり味がありません。安納芋の食感に少し似て、ややねっとりしています。                                                                                                                                            
                                 果物は、どれもこれもホントに安いです。メロンの小玉が1つ10数ポンドですから、100円もしないということです。                                                                  今は、バナナの他に、モモやブドウ、ガバ、そして、マンゴー、ナツメヤシの実「デーツ」が出回っています。



これは最初よく分からなかったのですが、サボテンの実です。中をくりぬいて、暑い日中に、水分代わりにして皆さん食べています。アロエのような感じです。

2017年10月13日金曜日

衆議院選挙 在外投票初体験

大使館臨時投票所

在外選挙人証明書
一足早く選挙に行ってきました。海外からの投票は郵送なので、実際の投票日より8日前の、明日14日が投票締切日です。

わざわざ海外で、しかも一人くらい増えてもどうなるものでもないと思いつつ、日本の棄権者が全部で4,000万人以上いるという現実や、現在の日本の危険な流れに抗する意志を表明する、という意味で、往復1時間半かけて投票に行ってきました。

投票は一人一人、投票用紙を中封筒、外封筒に入れて提出するというもので、意外と厳重で公正なものに思われました。また、意外と投票に来ている人が多かったので、少しビックリしました。今回の選挙は、今迄よりも関心が高いということなのでしょうか?

2017年10月3日火曜日

振替休日がまた突然決定

PM Sherif Ismail  (Photo: Reuters)

Egypt public sector workers to take Thursday off to celebrate 6 October


Ahram Online 
Sunday 1 Oct 2017




Egyptian Prime Minister Sherif Ismail announced that 5 October will be an official day off for public sector workers, Al-Ahram Arabic news website reported on Sunday. 

Thursday will be a day off since 6 October falls on Friday, an official weekly day off from work in Egypt.



6 October is a national holiday to celebrate the Egyptian army's victory over Israel in the 1973 war.


10月6日(金)が祝日と週休日が重なっているので、ひょっとして、また振替休日が出来るのかなあ、と思っていましたが、やはり、そうなりました。

昨日連絡が入り、5日(木)が振替休日になるそうです。もう、明後日のことなのですが、公共機関とか、銀行・商社の人は、突然の政府命令に、もう慣れっこになっているのでしょうね。もちろん学校も休みです。

2017年9月30日土曜日

生活に根づく、ザカート



まだまだ日中は35度前後の気温で暑いのですが、街中の路地には必ずと言って良いほど物売りのお婆さんが座っています。大した物を売っているわけではないのです。
大体、ポケット・ティッシュか、タバコです。
あまり買う人は見かけません。それでも、朝から日が沈むまで、じっとしたまま、ずーっと座っています。
何か定位置があるみたいです。

さすがに暑いのでしょう。ペットボトルの水を時々飲んでいるようです。

目に入るとちょっと気になってしまうので、なるべく目を合わせないように、いつもは素通りしています。
ところが、たまたま前を歩いていた人が、いきなりしゃがみ込み、ティッシュを受け取らずに、1ポンドコインを渡してそのまま通り過ぎました。

ああ、これが、喜捨(ザカート)なんだなあ、と、何もなかったように淡々と先を急ぐその人の後ろ姿を見て、妙に感動してしまいました。

2017年9月23日土曜日

ナイルの船上結婚式




ナイル川流域は、農業や生活にとって欠かせない場ですが、人気の観光スポットでもあります。
カイロ河畔には大小様々なレストランやカフェ、豪華ホテルやナイトクラブ、スパ、トレーニングジムなどが立ち並びます。

また、アスワンの方に行くと、ナイルクルーズ豪華客船7泊8日の旅などというのがあるのですが、カイロ河畔にはちょっと小ぶりですが観光船やディナークルーズ船が幾つか用意されています。ベリーダンスやタンヌーラ等のショータイムとセットのコースもあります。

川面では、ファルーカ(帆船)やカヌー、ウインドサーフィンを楽しむ人もいます。釣りをしている人も沢山見かけます。住民にとっても、楽しみとくつろぎの場になっているようです。

先日、夜帰宅途中、大きな音楽が川辺から流れてきたので、よく見ると、船上結婚式の最中でした。ディナークルーズ船を貸し切っての結婚式やパーティーが結構人気なのだそうです。

なかなかのどかで楽しげな風景でした。

2017年9月20日水曜日

エジプト日本学校、開校延期

新設・エジプト日本学校 完成予想図
日本式教育の導入を図る上で、建築面からも抜本的な改革が提案されています。
と言っても、日本では当たり前ですが、エジプトには無かったもの、職員室の設置、放射的学年クラス配置、体育館・グランドの設置等です。

考えてみれば、日常の教育活動・意思疎通には職員室が欠かせないし、担任制度・学年組織は生徒の掌握や集団教育において重要な役割を担っています。生徒や職員の動線を、いかに教育効果を高めるために建築面で工夫するか、という話を、直接、建築設計に携わった日本人建築家からお聞きする機会があり、建築の着想や意匠の面白さというものを初めて実感することができました。不勉強のため、失礼ながら、建築は、耐久性とか効率性とかデザイン性をメインに考えているのだろう、と思っていたからです。

さて、プロジェクト実施元年、当初、45校の新設校の建設、55校の旧校舎改築・改編によって、計100校開設の予定でしたが、予定が大分ずれ込んでいます。9月新学期からの開校予定までに校舎完成の見込みは無くなり、10月以降開校の予定だそうです。しかも、その10月に間に合いそうなのも、今現在、3校程度しかないとのことです。だったらいっそのこと、開校は来年9月からにすれば良いのにと思うのですが・・・。

生徒募集は既に始まっており、校長や教職員も最近になってやっと決まった(それも遅くない?)そうですが、そもそも学校の校舎が無い、という事態にどう対応するのでしょう?生徒は自宅待機なんでしょうか、その間、教職員の給料は支払われるんでしょうか。日本だったら大事件になりそうですが、エジプトでは、やや遅れているが当初予定通り進行中、というアナウンスのみで、成り行きを見守っているところです。
こういうときにインシャアッラーと言えば良いのかな?

2017年9月18日月曜日

新学期はいつから?

正面:エジプト教育省本館  右側:別館資料センター、図書館、各部署執務室
新学期(日本だと新年度入学式・始業式)はいつから始まるのかについては、この間ずっと未定のままでした。例年9月中旬なので、多分9月17日からだろう、と教育局からは説明を受けていましたが、もう既に9月中旬です。何の連絡もありません!

各中間教育機関も各学校も、自主決定権はなく、年間の基本計画・行事予定は、教育省本省が決めることであり、その決定を待って下部組織が動き始めるというスタイルです。各基礎単位が前年度末までに年間行事予定で期日を決めているわけではないのです。この国の社会体制全体に共通しています。

どこからも文句が出ないのでしょうか。恐らく、あってもそれを正当なルートで反映させるシステムが整っていないのだと思われます。これでは、親や子どもたちはもちろん、先生方も落ち着かないのではないでしょうか。或いはインシャアッラー(最後は神の思し召しのままに)の精神で、平静を保っているのでしょうか。一昨日、やっと、教育局から、新学期は9月17日ではなく、9月24日からに決まったようだ(正式発表はまだ無い)、との連絡がありました。遅い !!  (^o^)

この8月9月、教育職員全体の人事異動や、大学入学マッチング作業や小・中・高の入学手続き等で、各教育行政組織は忙しかったようですが、それが落ち着いて、行事予定がやっと決まった、というところです。 確かに順序として間違ってはいないと思いますが、こんなやり方では当事者だけではなく周囲の人も予定が立てられないでしょう・・・
結果論ですが、こんなことなら休暇とか旅行の計画ももっと別のことが出来たのに、と愚痴りたくなります。個人的な我が儘で申し訳ないですが。

大枠の予定を決めて、そこから逆算して細かい行事予定を決めていくのが合理的、というのはやはり日本人的感覚なんでしょうか。

ともあれ、後期の授業が終わってから、実に5ヶ月ぶりの新年度の授業が、全国一斉に、来週から始まります。

2017年9月17日日曜日

夏休み語学学校

8月1ヶ月間、ロングバケーションという誘惑も少なからず、いえ、かなりあったのですが、根が真面目(^o^)というか、立場を考えると申し訳なく、アラビア語エジプト方言の現地語学学校に通うことにしました。日常会話や基本的な文法は何とかマスターしていたとしても、独特のエジプト方言が飛び交うカイロ街中では、仕事レベルでは全く通用せず、欲求不満が募っていました。

職場では、英語が苦手だけれども、おおらかでユーモアたっぷりのカウンターパートと、時々助っ人で現れる真面目で心優しい英語指導主事に、大分救われていましたが、アラビア語がよく分からず、英語もなかなか通じず、お互い分かったような分からないような暗黙の了解で仕事を進めるという、綱渡り的な仕事の仕方に、冷や汗のかき通しでした。

やはり現地で踏み込んだ仕事をするには、どうしてもアラビア語での意思疎通が欠かせません。
何とか時間が自由に使える今のうちにと思い、幾つかある語学学校の中から、現地人の経営する、授業料の割安な学校を見つけ、通うことにしました。

授業スタイルは、欧米系の語学学校にありがちな、ダイレクトメソッドなので、なかなかハードですが、身振り手振りを交え、一生懸命教えてくれます。宿題もどっさり出るので、次の授業までに間に合わなかったり、消化しきれず、かなり苦戦しています。

それにしても、アラビア語に関しては、間違いなく学生時代以上に勉強しています。まさか、アラビア語の不勉強を40年後にエジプトで取り返すことになるなどとは、我ながら想像だにしなかったことです。

このような人生の巡り合わせと、何かを集中して学ぶ機会を与えていただいたことに、まずは感謝しなければならないのでしょうね。

2017年9月14日木曜日

長~い夏休み

 

エジプトの学校の夏休みは、4月の下旬から始まる学年末テスト(約3週間)を終えれば、9月の中旬まで、4ヶ月以上にもわたります。

子どもたちにとっては一見嬉しいのかもしれませんが、小さい子を持つ親は大変だろうなと思います。学校の先生方も、夏休みが長いので、新学期が始まると、生徒は覚えたことを全部忘れてしまい、ゼロからまたやり直すのだ、と嘆いています。

8月に入り、高3の試験最終処理と大学入学のマッチング作業で配属先が忙しくなり、私も、長い夏休みを取ることにしました。

「夏休み」ということばは、今となると郷愁と甘酸っぱい思い出がひっそり甦るのですが、エジプトにいると、強烈な太陽と眩しい光を全身で受け止める、生の饗宴、生のエネルギーのぶつかり合いを感じます。

地中海や紅海のリゾート地に足を伸ばすと、日常の世界とは無縁の豪奢な空間を満喫できるのですが、だからこそその瞬間、こんなことしていて良いのだろうかと、貧困と殺戮、不平等な世界に甘んじ蠢く人たちへの申し訳なさが頭をもたげ、 一瞬落ちつか無さを感じたりします。

贅沢を楽しむというのにも、心の準備と、自分への言い聞かせが必要な、不条理な世界です。

目映い光に打たれていると、異邦人のムルソーが殺人を犯すまでの設定が作品として必要だったのだろうか、とか、ニーチェならどのような反時代的考察をするだろうか、などと、どうでも良いことが頭をよぎり、雑念を払い、光に身を委ねるまでに年相応?の時間がかかります。

とか何とか言いつつ、オールインクルーシブのリゾートホテルで時間を気にせず何もしないで過ごす日々を与えられていることに感謝です。


2017年7月31日月曜日

ゴミの分別回収ボックス発見!

ハルガダ(エル・ガルダア)空港正面入口


紅海沿岸のハルガダに旅行に行った際に、ゴミの分別回収ボックスを、空港で見つけました。
これですよ、これがなくては~、、、と思って、久々、気分的にホッと一安心しました。

しかし、この感情は、一時の気休めで、単なる日本人的自己満足なんだろうなと、次の瞬間思いました。


カイロのマンシェット・ナセル地区
街全体がゴミの集積場所

というのは、ここに1つだけ分別回収ボックスがあったからといって、そもそも分別回収リサイクルシステムが、この国には確立されていないからです。

この街の通り

金目になるリサイクル品を選別

生ゴミから、段ボール、プラスティック、瓶、缶まで、結局全てのゴミが1箇所にそのまま集められるか、





                 地方では、砂漠やナイル川にそのまま捨てられていきます。
              
              一体この国は、いえ、地球はどうなるのだろう?
  
              スフィンクスよ、あなたは座ったまま何を見つめているのか。

ギザ郊外:ゴミで出来上がったナイルの堤防







2017年7月29日土曜日

道路はゴミ捨て場?

スーパーを出て10mくらいの舗道
朝、スーパーからの帰り道、いきなり前方目の前にザザッとゴミが捨てられました。アパートから出てきた小学校中学年くらいの男の子が、家庭用のゴミ箱を逆さに振って、ちょうど捨てている最中でした。そのまますぐアパートの中に戻っていきましたが、少しも悪びれる様子もなく、淡々と処理をするという感じでした。恐らく、親から、ゴミを捨ててきなさいとでも言われたのでしょう。「お使い」を忠実にこなしている、という雰囲気です。

少し憤慨したというか唖然としたのは、それが、通行する道路のど真ん中だったということです。
いつもは、ビルとビルの隙間とか、植え込みの回りとか、交差点手前の電柱や標識の裏とか、放置された廃車や雑貨の陰に集中してゴミが捨てられ散乱しているケースが多いのですが、(それもあり得ない話だと思うのですが)、そもそも、ゴミ集積所のような指定場所・設備が無いのが、道路全体にゴミが散乱している原因のひとつだと思います。

大人も子どもも、歩きながら無造作にどこでもその場にゴミを落としていく日常のエジプト人の姿に、相変わらずなかなか納得できず心が痛むのですが、道のど真ん中に、家庭ゴミを平然とまとめて捨てるというのは、さすがにその神経と発想を疑ってしまいます。

単に美観や公衆道徳だけの問題ではなく、衛生上の問題や歩行上の安全、そして、観光面での悪影響も相当あるでしょう。

そもそも、神へのお祈りの前に、身を清め、身の回りを清めるという教えを、圧倒的多数の皆さんは、どう受け止めているのでしょう。ごくごく身の回りの、狭いその場限りの行いに留まり、普遍的価値への追究が伴わないのであれば、信者としての求道精神、敬虔性に、自ら泥を塗ることにならないでしょうか?

家の前の交差点

・・・などと、僭越ながら不謹慎な無神論者が、伝道師の代わりに、怒りの説教をしたくもなります。


国家全体のプロジェクトとして、行政と教育が、このゴミ問題にも抜本的で意識的な改革に取り組むことを期待し、そのために日本も支援しているのですが・・・。

2017年7月27日木曜日

ナイルに沈む夕日


夜の会議のため、ナイル川沿い東岸のホテルに向かう途中、偶然、ナイルの日没に出会いました。

今日も40度前後の熱暑の中、まだまだ日没といっても37~8度ありますが、川沿いを歩くと風に当たり、少し涼しく感じます。

しばらく見つめていると、ナイルの豊かで緩やかな流れが、カイロの街の喧騒と、砂埃と、熱暑と、そして疲労を、ほんの一時忘れさせてくれます。


左:ファルーカ(帆船)
観光船、ファルーカ発着所

2017年7月26日水曜日

生活や教育に浸透する戦争や軍隊

対イスラエル戦勝利の絵

教育部長執務室
カウンターパートが席を外しているときに、部屋の中に飾られている絵をじっくり鑑賞しました。
この絵の左下に 「اكتوبر  (オクトーバル) 」と書かれている文字は、イスラエルとの第4次中東戦争の「戦勝記念日」、10月6日をさします。

エジプトでは、それを記念して、砂漠の中に新規にニュータウンまで建設しています。文字通り、「10月6日市」という市です。ギザの西方にあります。今では人口50万人を超え、多数の大学、外資系企業も入居する広大な工業団地、大規模ショッピングモールなどが存在します。


そして、その街に、日本式学校が3校、この秋開校予定です。

ところでこの絵は、子どもたちが描いた作品の中の優秀作品だそうです。確かに子どもにしてはよく描かれているとは思いますが、題材としてはどうなのかなと日本人として思います。子どものころからこのような題材で絵を描かせることの根本的な是非について、気にかかります。

かつて昔、占領パレスティナで、子どもたちの描く絵を何枚か見る、同じような機会がありました。普段の日常生活を描いたということだったのですが、親や大人の影響も少なからずあったと思います。イスラエル兵の襲撃や銃撃シーン、死傷?や絶望?を表す、赤や、黒の塗りつぶしのある絵を何枚も見ました。沈痛で切ないのですが、恐怖心や憎しみというのが、小さいころから沈殿し増幅されているのがよくわかります。

第4次中東戦争以降、2度のインティファーダと呼ばれるパレスティナ民衆蜂起と、それに対するイスラエルの襲撃・弾圧がありましたが、近年はイスラエルによる巧妙な入植政策と「国境管理」で、大規模衝突は鎮静化しているとはいうものの、日常的にこの子たちは侵略や襲撃の恐怖と背中合わせの暮らしをしているのです。

(と言いつつ、一昨日のFBで、イスラエル兵に対する抗議映像が流れていました)
https://www.facebook.com/ahmedsefy1/videos/1457516384314699/

エジプトは現在、イスラエルと和平協定を結び、直接紛争は起きていませんが、潜在的な警戒感や反感は根強くあるように見えます。それは社会科の授業や、先生方の話の中からも聞こえてきます。しかしそれ以前に、「イスラム国」によるテロや、反政府勢力のテロ対策に必死の状況で、かつてのイスラエル対アラブという構図は拡散し、アラブ社会の情勢は一層混乱し複雑になっています。

「ススメ、ススメ、兵隊ススメ」「兵隊サンヨ、アリガトウ」等の教科書や歌謡を始め、直接、カリキュラムの中に軍事教練を採り入れるなど、戦意発揚、愛国心の強化等、戦争のための「国家総動員」計画の前面に教育が据えられた、ひと昔前までのかつての日本社会。

敗戦によるその教訓は、間違った戦争、正しい戦争・・・という思考を乗り越え、戦争そのものの否定と、教育を国家権力や特定の政治勢力が介入・支配してはならない、ということでした。

その、ある意味崇高な平和主義・理想主義を曲がりなりにも70年守り続けてきた日本も、世界的に暴力やテロがはびこる状況を前に、いつ日本でも実際に暴力やテロが起きるかわからない、北〇〇や中〇が攻めてきたらどうするんだ、と何やら理想を捨てる「覚悟」を迫られているようですが、逆に、その求められる覚悟こそが、大変な苦しみの中から生まれてきた、戦後の日本の平和主義の理念ではなかったのでしょうか。

やらなければならないこと、大切にしなければいけないことは、もっともっと他に、目の前にたくさんあります。

憎しみと暴力の連鎖を断ち切り、私利私欲支配欲を克服した教育、多様性の尊重と社会的共生、寛容と共感に満ちた、人類の新しい未来を築く教育こそ、21世紀を生きる我々一人一人の覚悟が求められています。

エジプトの幼稚園の子どもたち、可愛いんだけど、日本人は平和ボケだと言われようが、ホントこれでいいんだろうかと真剣に考えこんでしまいます。
 

2017年7月24日月曜日

急ピッチで進む日本式学校建設

今年中に日本式の学校がエジプト全国各地に数10校建設され、この9月に開校という予定でしたが、現在急ピッチで工事が進められているとはいえ、相当遅れていて、どうやら建物の完成が間に合わないところが出てきそうです。

新学期 (9月開始) まであと2ヶ月を切っているのですが、実は、校長も教員もまだ決まっていません。生徒募集ももちろんまだです。

大ざっぱというか、のんびりしているというか、日本の感覚で考えていると信じられない事態です。何とか帳尻を合わせようとしているようですが・・・。

日本式の学校というのは、カリキュラムを含め、掃除、日直、学級活動、生徒会活動、学校行事等、特別活動を含めた日本式の教育方法を導入した学校ということなのですが、建物自体も、エジプトとは全く異なった作りということになります。その最大の特徴の1つは、建物の中に、職員室を作るということです。

そんなこと当たり前のことでは?と思うのですが、教科指導中心のエジプトでは、教員が全員集まる職員室というのは必要とされてこなかったようです。(先日、夏休み中に打合せがあったようで、目撃したのですが、全員集まるときは、図書室とか、校長室でギュウギュウ詰め + 何人か立ったままで行っていました)

日本の学校では、職員室は、職員が協働する上で、また、生徒指導、特別活動を指導する上でも欠かせない、日常的な情報交換・共有の場です。エジプトの学校に職員室ができることで、職員の連携や生徒の情報共有が進み、課題解決に向けた協力・協働体制が深化することを願います。


特活のコンセプトの再確認

さて、日本式教育の導入ですが、当然、担当教員はエジプト人です。日本式学校 (Egypt-Japan School) の設置は、全国で、新設校45校、既設校の教育課程転換で55校、計100校の予定です。

その中心リーダーとなるプロジェクト導入推進者を養成する、「マスター・トレーナー研修」が、全国から選抜された数10名の教育関係者を集め、今年の2月、4月、そして先週7月の、それぞれ1週間を通した集中研修で、一応全日程終了となりました。7月前半には、日本での学校視察も行いました。

 
特活のエジプトへの具体化について実践的討論
後は、特活の理念を活かし、全人教育を、エジプトでどう具体化するのかという段階です。エジプト式特活がどのような展開をし根付いていくのか未知数ですが、コラーンの戒律や宗教教育を超えた、複雑な現代社会における人としての生き方を、「集団活動を通して、実践的に解決する手法」を身につけながら、次世代の子どもたちに託すことができるように、E-J School が大きく発展していって欲しいと思います。



2017年7月10日月曜日

人だかりの中の予防接種

アングロ・アメリカン・ホスピタル
エジプトは対人口あたりの世界比較で、肝炎罹患率が非常に高く、とりわけC型が世界1位、B型が世界2位だそうです。その多くは衛生観念の不徹底、食品衛生管理、医療衛生管理上の問題が主原因だそうです。また、野良犬、野良猫が多く、狂犬病の恐れや、ナイル川に生息する住血吸虫の被害も多いとのことです。

従って、エジプト渡航前に基本的に予防接種は済ませてきたのですが、接種の間隔をあけなければならないので、いくつか摂取しきれなかったものが残っていました。

先日、ワクチンの用意ができたというので、予防接種に行ってきました。医療衛生や技術面でやや不安はあったのですが、アメリカ系の私立病院、そして、担当主治医が日本での研修経験のある先生だというので、少しは安心かなと思いつつ半信半疑でした。

主治医は確かに知日家で、天皇から「褒章?」を受けた証ということで、菊のご紋付の名刺を大事そうに説明し、一枚いただきました。

で、ワクチン接種ですが、すぐ近くの血液センターに保管してあるということで、場所を移動しました。タクシーで30分ほどの近さ!でした。(最初からそっちに指定してくれればいいのに…、しかも主治医が見てくれるわけでもないんだ…)

やっと到着して、いざ注射ということなのですが、狭いカウンセリングルームのような部屋に通され、そこには、看護師らしい女性が4人いたのですが、患者用の椅子やベッドや、薬剤とか消毒等の器具や保管棚など、何一つない普通の味気ない部屋でした。先客が2人ほどいたのですが、「患者」が来ているというのに、一人は、テーブルに腰かけ足をぶらぶらさせて座ったままでした!!こんなところのどこで注射をするというのでしょう???

私の番になり、薬剤の確認の最中、ちょっと待っててくれと言われ、いったん廊下に出て待っていましたが、その間も、入れ代わり立ち代わり他の来客が出たり入ったりと、狭い部屋がごった返していました。

しばらくして再び呼ばれ、人の出入りがあったので、すりぬけながら中に入ると、ぱっと左腕をとられたかと思うと、何の前置きもなく、いきなり針をブスッと刺されました。脱脂綿での消毒もなく、声掛けもなく、いきなりです。しかも立ったままです!その最中も、他の客が後ろを横切っていきました。注射の最中、人にぶつかったりしたらどうすんの、とハラハラしながら、ちょっと腹が立ちました。こんなことをやっていては、いつ医療事故があってもおかしくないでしょう!

申し訳ないけど、予防接種のあと残った2本は、日本に一時帰国した時にやらせてもらおうと正直思いました。


2017年7月9日日曜日

国民の祝日の変更

Thursday is official holiday for both public and private sector

Eid will fall on Sunday and last for three days, while Thursday will mark the 30 June holiday

Al-Ahram Thursday 22 Jun 2017
Egypt's newly chosen Prime Minister Sherif Ismail (Reuters)

Next Thursday, the 29 June, will be an official holiday for both the public and private sector in Egypt, Prime Minister Sherif Ismail announced on Thursday.
The day off will mark the 30 June Revolution holiday, which this year falls on a Friday.
Employees in ministries, governmental authorities, the public sector and other state-‎owned institutions, as well as in the private sector, will take the day off.

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国民の祝日・休日というのは、どこの国でも法律で定められていますが、先週、急に祝日の日が変わるという、珍しい体験をしました。

6月30日というのはエジプトの革命記念日で祝日ですが、今年の暦では金曜日(休日)に当たっていました。振替休日のようなものはないんだ、と思っていたのですが、上記ニュースのように、突然1週間前になって、休日を1日繰り上げるという発表が為されました。しかも、首相直々の発表です。

祝日が休日と重なるというのは、はるか前から分かっていることなのだから、何を今更突然に・・・と思いましたが、そこがやはりエジプトらしいところです。ビジネスの世界では、突然のことで混乱し迷惑だったろうなあと思いますが、特に表立った批判は目にしません。

なかなかゆるいというかのどかです。

おかげで、先週は、28日だけがオンの日で、後は全部休日という1週間でした。

2017年6月25日日曜日

若者たちのイフタール







フエタールは普段は朝食のことですが、英語の break fast の文字通り、断食明けの最初の食事のことを、イフタールと呼んでいます。

先日、大学の同級生やらサークルの仲間などが集まって、みんなでイフタールをするので、参加しないかと声をかけられました。ポットラックパーティーのようで、一人一品持って集まるのだそうです。すぐ近くの公園ということもあったので、ダイエットコークとミネラルウオーターを差し入れに、少しだけ顔を出してきました。

子連れのお父さんお母さんも含め最終的に30人近く集まり、ワイワイガヤガヤ、おしゃべりしながら飲んだり食べたりでした。アルコールは、やはりありませんでした (^0^)

でも、早かったですね。せーのっ、という感じで、合図とともに、みんなで一気に飲み食いが始まりました。夜明け前から10数時間、一切飲み食いせず、仕事を終えてからみんなで集まって一緒に飲んだりだり食べたり---宗教的同胞意識や連帯心も湧くんでしょうね、随分盛り上がっていました。日本の、花見やBBQパーティーに似てるな、と思いました。

ラマダンの1ヶ月間、家族や近所つきあい、大学時代の仲間やサークル、集会所やモスク、施設や文化イベントなど、いろんな形でイフタールが行われているようです。

今週はいよいよラマダン明けの、イードと呼ばれるお祭りが始まります。長い間お疲れ様でした。

薄桃色の鳳凰木 

5月中頃から咲き出した鳳凰木。別名、火炎樹とも呼ばれているそうです。                                                     その名の通り深紅の鮮やかな色です。暑さに負けないエネルギーを感じさせ、エジプトの初夏にぴったりの花です。
ところが先週辺りから、同じ町並みに、何か薄く柔らかい色のピンクの花が咲き始めました。よく見ると、鳳凰木の、開花時期の違う、色違いの品種のようです。ずーっとここ1ヶ月くらい、40度を超える日もある暑い日々を、鳳凰木、火炎樹の鮮やかな深紅のおかげで、生きる力を与えられて過ごしてきたのですが、 しばしここで小休止。


暑さはまだまだ続いているし、これから7月8月と、1年で一番暑い日々がやってくるわけですから、ここら辺りで気分転換し、暑さに負けまいと気合を入れ過ぎて肩に力の入った身体と心を、休ませ癒やしてくれるかのような色合いです。

まさか、そう考えて植樹したわけではないでしょうが、空の青さや木々の葉や花の色に、人知を越えた自然の啓示や、厳しさ優しさを感じてしまう、炎天下の火炎樹、鳳凰木の花の下です。

2017年6月23日金曜日

ラマダン中でもゴミの山は減らない

カイロ大学正門前 (右手がキャンパス)
ゴミが路上に散乱している国は、公衆道徳も低く、貧しい国が多いとは言われますが、教育とかモラル以前に、環境衛生とか美化意識を越えた、ゴミを捨てる意識や感覚がそもそも日本人と根本的に違うのではないかと思います。

先日、大学の周囲の舗道のタイルを、(大して破損していないのに)全て貼り替えたばかりのカイロ大学の正門の真ん前です。大金をかけて綺麗なタイル貼りの舗道にしておきながら、一方で、こんな状態が延々と続き、放置されたままの、大学前の舗道です。矛盾しているというレベルではなく、正直、あまりにもひどすぎます。

こんな状態を、通行人も、学生も、大学の先生方も、常時10数人いる門番や、警備の警官、兵士も、誰一人として目に入らない人は居ないはずです。ところが、気にして片付けるという人は、誰も居ません。清掃を専門としている階層の低い人たちの職を奪うことになるから、(善意で)敢えて片付けないんだと、どうやら本気で思っているようなのです。




一休み中の清掃人
実はやっぱり居るんですね。清掃業者というより掃除人ですね。竹ぼうきとリヤカーで、極めて手工業的です。ザマレクでは時々見かけたのですが、この辺りは、この人たちが行っているのでしょう。恐らく朝早くの作業なので今迄気づかなかったのかもしれません。しかし、これでは相当時間もかかるし、効率も悪いのではないでしょうか。

何かもっと、抜本的な、政策的・行政的な対策、すなわち、観光立国として、観光省、環境省、公務サービス、教育省が一体となった大々的取組があってしかるべきだと思います。




ラマダン中だからと言うわけではないですが、コラーンにも、お祈りする前に、身を清め周囲を清めなさい、とハッキリと説かれています。イスラム教徒の皆さん(エジプトだけかな?)、ちゃんとそれを守って、その、目の前、身の回りを、もうちょっとだけ視界を広げるわけにはいかないのでしょうか。宗教指導者にも是非考えて欲しいですね。


なんて言いつつ、日本では、昨年末、渋谷駅ハチ公前の喫煙所を撤去した途端、今ではハチ公前はタバコの吸い殻のポイ捨てでひどい状況になっている、との記事を、日本のデジタル・ニュース版で最近見ました。こんなことだから、あまり人の国のことは言えません。

日本では、さすがに路上に公然と、というのはマズいという意識があるのでしょう。日本は他人の目を気にする閉鎖社会集団ですから、そういうコントロールが良くも悪くも少しは働くのでしょう。

しかし、草陰や路側帯になるべく見えないように隠して平然とゴミを投げ捨てる人が、こうして後を絶たないし、行楽地の河川や海岸では、地元のボランティアが拾って拾ってきれいにしても、すぐにゴミが散乱するし、闇にまみれて山間部に瓦礫や産廃を不法投棄する輩が、後を絶ちません。

やり方が卑怯ですよね。結局、ある程度悪いと分かっているけど、面倒くさいし、邪魔だから、お金もかかるから、人に見つからなければ構やしない、という幼稚で卑劣な魂胆ですよね。

それって、掃除する人が居るのだからと言って、歩きながら、どこでもお構いなくゴミを平気でボンボン捨てながら歩いて行くエジプト人より、やり方汚くないですか?

・・・どっちもどっちか (^0^)
生ゴミ処理班 出動!



2017年6月22日木曜日

ラマダン中の功徳


ラマダン中の功徳は、ひときわ、アラーの神から良き報いを受けるのだそうです。




道路の所々に煙草売りやティッシュ売り、そして物乞いが座っているのですが、確かに、いつもより道行く人が多く立ち止まったり、コインを恵んでいる光景に出くわします。




家の前でいつも椅子に腰掛けてじっと外を見ているお爺さんも、分厚いコラーンを指で追いながら読んでいるところを見かけました。たまに、声を出して読んでいる人にも出会います。




地下鉄の車内でも、携帯の画面を覗きながらブツブツつぶやいている人を何人も見かけました。やはり、宗教が生活に根付いているのでしょうね。

地下鉄内でコラーンを「読経」する乗客

先日、ちょうどイフタールが始まる頃に帰宅した際、バワーブ(門番)が、一緒に食べていけ、というので、少しご馳走になりました。奥さんが作ったと言っていましたが、豆のスープや野菜のソテー、コロッケや魚のフライや焼き肉など、今迄エジプトに来てから食べてないような結構な味付けで、大変なご馳走でした。




食べている最中、時々、同じマンションの住民がエレベーターから降りてきて、これ作ったから食べてくれ、とデザートを差し入れに来たりしました。





また、途中、近所の煙草売りや物乞いが、空のビニール袋を持って何人か玄関の中に入って来たのですが、そのバワーブは、嫌な顔ひとつせず、皿ごと、これを持って行け、とあげていました。 




んー、太っ腹・・・というか、それが彼らの生活様式なのでしょうね。



この日のイフタール(カウンターにもずらりと並ぶ)